厚生労働省は26日に開かれた中央社会保険医療協議会の「DPC評価分科会」の会合で、「DPC/PDPSコーディングマニュアル」の完成版を、今年秋をめどに報告する方針を示した。同省の研究班が現在、マニュアルの柱になる「DPC/PDPS傷病名コーディングガイド」の具体化を進めている。
コーディングマニュアルは、DPC対象病院による適切なコーディングを促すことが狙い。同省は、医療現場が適切にコーディングを決めるための手引きに位置付けたい考えだ。
当初は、傷病名の選択の基本原則などの解説に、DPC関連のこれまでの通知などを組み合わせたマニュアルを想定していた。しかし、マニュアル通りのコーディングが必要と関係者に受け止められると、「本来は査定されるべきではないものに審査が入りかねない」と同省では懸念しており、正式名称に「マニュアル」という言葉を使うかどうかを含め、慎重に判断する。
この日の分科会では、コーディングガイドの最新のたたき台が公表された。たたき台は▽傷病名選択の基本原則▽傷病名の選択の際に留意すべき具体例―の2部構成で、補足資料としてDPCコーディングに必要なICD(国際疾病分類)の基礎知識も組み込んだ。
医療現場からは、「事例を豊富に載せると参考になる」といった指摘があり、研究班ではこれらも念頭に具体化を進める。【兼松昭夫】
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