「皆さん、こんにちは。僕は絵です。僕の居場所はここ。病院の1階の廊下の壁の上。僕はいつも壁にぴったり張り付いて、そうっとここの病院の人たちを見守っているんだ」-。心地よい朗読とともに始まった「ホスピタルアート」のアイデアを競う公開審査会。発表者らは、医療関係者や芸術関係者らの前で、作品の魅力を訴えた。受賞した2作品は、患者や医療者が一緒につくる「参加型」を意識したものだった。【坂本朝子】
審査では、各チームがプレゼンテーションを行い、▽環境改善の効果▽安全性への信頼▽魅力の向上▽コスト面への配慮▽患者への配慮▽職員への配慮▽実現と導入の可能性▽発想-という8つの基準で評価された。審査に当たったのは、京都武田病院の武田敏宏専務理事、日赤京都府支部総務課の松本哲氏、「全国膠原病友の会」の大黒宏司副会長など、医療関係者や患者団体、芸術関係者の6人の審査員ら。
また、審査結果を待つ時間を活用し、発表者と直接話せるコミュニケーションタイムが設けられ、医療関係者や芸術関係者らが交流できる工夫がなされた。参加者らは、ホワイトボードに展示された作品を見ながら、さまざまな質問を投げ掛けた。
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