このほど東京都内で開かれた「第50回日本リハビリテーション医学会学術集会」では、リハビリ関連専門職によるシンポジウムが行われ、リハビリ専門職3団体の会長が講演した。言語聴覚士(ST)は人材不足感がある一方で、理学療法士(PT)については、増え過ぎているとの指摘があった。また、能力の高い学生が、現場でやりがいを見いだせなくなり、理学療法を「捨てている」という厳しい現状も示された。【大戸豊】
今年3月時点でSTの有資格者は約2.2万人で、このうち約8割が女性だ。年齢構成を見ると、20-30歳代が8割を占め、若手が中心となっている。
深浦氏は、STがリハを提供する領域も、近年では「失語・高次脳機能障害」「摂食・嚥下障害」「発声・発語障害」といった高齢者向けのリハビリが特に増えていると説明。また、毎年約1600人のSTが生まれても、「われわれの感覚ではまだ少ない」と指摘した。言語聴覚療法を提供したい医療機関に対しても、人材を十分に供給できていないほか、介護分野への需要にも応え切れていないのが現状という。
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