最先端の医療をできるだけ早く安全に受けられるよう、厚生労働省は「最先端医療迅速評価制度」(仮称)を創設する。安倍晋三首相が5日の講演で、先進医療を見直す方針を表明したのを受けたもので、最新の抗がん剤や再生医療技術、医療機器を対象に想定している。まずは抗がん剤の評価体制から着手し、今年秋をめどに整備。医療機関による申請から保険診療との併用が可能になるまでの期間の大幅短縮を目指す。
現在の先進医療の枠組みでは、医療機関からの申請を受けて、「先進医療会議」がそれぞれの先進医療の技術や、それを実施する医療機関の体制、実施計画が適切かどうかを判断している。
これに対して見直し後は、学会などの要望を踏まえ、先進医療会議が対象となる先進医療をあらかじめ選定、その技術を実施できる医療機関群も設定しておく。医療機関が申請した実施計画を外部の評価機関が審査し、それが適切なら保険診療との併用を認める。
医療機関が申請してから保険診療と併用できるようになるまでには、現在はおおむね6-7か月かかる。これに対して見直し後は、外部機関で実施計画のみを審査するようになるため、大幅な短縮を見込める。同省では、おおむね3か月までの短縮を目指す。【兼松昭夫】
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