重症度を問わず、全ての患者を受け入れる「ER型救急医療」の導入は、急患の「たらい回し」解決の糸口になるのか。初期(一次)救急、二次救急、三次救急といった「ピラミッド型救急システム」の限界が指摘される中、ER型を掲げて救急患者の搬送をできる限り受け入れようとする病院が出てきている。従来型の救急医療を継続すべきか、それともER型を選択すべきか。救急医療体制の立て直しを図るため、病院経営者や救急医らは、難しい選択を迫られている。【新井哉】
「民間病院がどんどん二次救急をやめていっている。今、二次救急の維持が大変だということが起きているのが一番大きな問題」。今年3月に厚生労働省で開催された第2回救急医療体制等のあり方に関する検討会で、加納総合病院の加納繁照院長は、自身が携わる二次救急の問題点をこう指摘した。
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