仙台厚生病院が医学部新設を目指す方針を表明してから、2年以上がたつ。この間に政権交代が起こるなど、医学部新設を取り巻く状況はさまざまに変わったが、医学部新設の賛成派と反対派の意見は依然として平行線をたどったままだ。同病院の目黒泰一郎理事長は、現状をどのように受け止めているのだろうか。状況が変わっても、根強い反対があっても、決して揺らぐことのない医学部新設への思いとは―。目黒理事長に話を聞いた。【聞き手・高崎慎也】
スタート時には少数の施設の手挙げでしかありませんでしたが、日に日に周囲の理解が高まっていると感じています。昨年6月には、東北市長会が医学部新設を国に要望する方針を全会一致で決めました。東北の人々が医師不足で悩んでいることを表していると思います。
東北市長会が全会一致で方針を決めた時点で、世論は形成されたと認識しています。医師会などの反対はありますが、最後には世論が勝つのではないかと期待しています。
―今年2月には、自民党の「東北地方に医学部の新設を推進する議員連盟」が医学部新設を政府に求める方針を決議しました。政権交代の影響は。
「追い風」が吹いていると感じています。民主党政権の時は議連もなく、一部の熱心な議員が頑張っていただけでした。
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