少子化の中、「妊産婦に選ばれる施設」になろうと、分娩を扱う医療機関では、さまざまな「出産サービス」が展開されている。産後エステや豪華フルコースの食事、ホテルのようなアメニティーなど、批判も多いが、やはり妊産婦の人気は高い。こうした中、NTT東日本関東病院（東京都品川区）は、NTTドコモと共同で、ICT（情報通信技術）を活用した出産サービスを試験運用している。生まれたばかりの赤ちゃんのライブ映像がスマートフォン（スマホ）で見られる「ベビモニタ」だ。

　同社が開発中の「ベビモニタ」は、新生児を寝かせるコット近くにWi-Fi（無線LAN）搭載ネットワークカメラを取り付け、専用アプリを入れたスマホで映像を確認できる仕組み。なかなか面会時間に間に合わないパパや、遠方に住む祖父母らも、対応端末があれば、いつでも赤ちゃんの様子を見られるというわけだ。今回の試作品では、赤ちゃんの周りまで広く映るように魚眼カメラを採用。スマホ画面でズームや移動ができるほか、動画や写真の撮影なども可能で、音声も双方向で入る。

（残り773字 / 全1222字）