日本病院会（日病）の堺常雄会長は17日の定例記者会見で、診療報酬の改定をめぐる中央社会保険医療協議会（中医協）での議論について、検討のために厚生労働省が示すデータや、決定までのプロセスに不明瞭な点があるとして、「もうちょっと透明感があってもいい」と述べた。

　堺会長は、厚労省が示すデータには、出典が分かりづらかったり、データの一部だけが提示されたりする場合があると指摘。一方、DPC対象病院からのデータ提出や、電子レセプトによる診療報酬請求などを通じて、医療機関の診療に関するデータが厚労省に集まっている可能性があるとして、「データを持っているなら、しっかり示していただきたい」と求めた。
　また、今年度の診療報酬改定までの議論を、中医協と、医療保険制度の基本的方針などを議論する社会保障審議会医療保険部会との関係性が「なかなか見えなかった」と振り返った上で、中医協以外の場で報酬改定の議論を行うことも検討すべきとの考えを示した。【佐藤貴彦】

（残り0字 / 全418字）