厚生労働省は28日に開かれた中央社会保険医療協議会(会長=森田朗・東大大学院教授)の総会に、先進医療専門家会議が承認した、「維持血液透析患者の治療抵抗性閉塞性動脈硬化症に対するデキストラン硫酸カラムを用いたLDLアフェレシスによる内皮細胞活性化療法」と、「骨盤臓器脱に対する腹腔鏡下仙骨腟固定術」の技術2件を、未承認・適応外の医薬品や医療機器を使用しない「第2項先進医療」として報告し、了承された。
今回了承された技術は、閉塞性動脈硬化症と診断された維持血液透析患者のうち、▽20歳以上80歳未満▽Fontaine分類2度以上の症状▽外科的治療が困難で、従来の薬物療法でも十分な効果なし―の要件を満たす場合に限定して実施できる。
先進医療専門家会議は同技術について、将来的に保険収載を行うことが妥当と評価したものの、「少なくとも、有効であるとの症例集積が十分なされた後に保険収載を検討すべきである。可能なら平行比較試験の結果を踏まえるのが望ましい」としている。
また、腹腔鏡下仙骨腟固定術については、骨盤臓器脱の治療法として既に保険適用されている開腹による仙骨腟固定術に比べて「低侵襲な手術が可能になる」と評価。また、入院日数の短縮や鎮痛剤の使用頻度の減少など、医療経済上の効果も期待できるとしている。
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