デジタル技術を駆使して介護業務の効率化やサービスの質改善を進める社団法人慈恵会(丹野智宙理事長、青森市)では、「デジタル青照苑」で積み上げた成果や反省を踏まえ、DX(デジタルトランスフォーメーション)の裾野を医療機関などグループ全体に広げるという。DXを円滑に進めるポイントは何か。【兼松昭夫】
■「置いてけぼり」を生み出さず、楽しむ
-入浴業務の効率化で確保できた時間はどのように使っていますか。
丹野理事長 私からは、「効率化の成果を利用者の利益最大化に生かしてほしい」と伝えていますが、スタッフ30人が30通りの使い方をしています。休憩に充てても、ご家族と過ごして気力を充電してもいいでしょう。
-使い方はスタッフの皆さんに委ねているのでしょうか。
丹野理事長 そうです。業務時間を短縮できたからといってその分、別の仕事を詰め込んでしまったら、スタッフにしてみたら何も変わりません。そうはせずに時間の使い方を一人一人に任せれば、自分たちの成果を実感できるでしょう。
ただ、
(残り1792字 / 全2223字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】