保険診療を行う診療所が2017-20年に差し引き720カ所増えたものの、それらの約7割は東京に集中し、25道府県ではむしろ減少したとするレポートを日本医師会総合政策研究機構がまとめた。日医総研は、病院に勤務する若手医師が次々参入しなければ、「かかりつけ医機能」をカバーする診療所の廃止が加速度的に進む地域が出てくる恐れがあるとしている。【兼松昭夫】
レポートでは、厚生労働省の「医療施設調査」を基に診療所の動向をまとめた。
17年と20年の調査結果を比べると、「一般診療所」の全国ベースでの総数は、この3年間に差し引き1,141カ所増えている。しかしレポートでは、「保険医療機関」として指定され、保険診療を行う診療所に限るとこの間、720カ所の増加にとどまり、「一般診療」を主な業務とする診療所はそのうち348カ所の増にすぎないと指摘した。
また、保険医療機関の診療所の増減を都道府県別に見ると、全国ベースでの増加分720カ所のうち491カ所(68.2%)は東京に集中し、青森や山形、京都など25道府県ではむしろ減少していた。
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