高度・専門的で診療密度が高い医療は地域の基幹病院などに集約する必要があるとする報告書を日本医師会の医療政策会議がまとめた。重症患者を受け入れる集中治療室(ICU)やハイケアユニット(HCU)などが地域に分散し、病院の対応能力が限られてしまうのを避けるため。【兼松昭夫】
ICUとHCU、救命救急入院料の算定病床の合計数を2019年度の病床機能報告のデータから集計すると、これらが10床未満の病院が首都圏の1都3県(251病院)と東北6県(52病院)の双方で全体の3分の1強を占めた。報告書では、医療機能のそうした分散が急性期病院の対応能力を限定的にし、医療現場に人手不足をもたらしていると指摘した。
さらに、比較的軽症とされる誤嚥性肺炎が呼吸器系疾患による入院全体の1割近くを占める大学病院があるとする分析結果を示し、そうした疾患には
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