装置の故障などに備えてデータやシステムを複製(バックアップ)したものを外部施設へ保管する対応について、1,000余りの病院の2割弱しか実施していないことが、四病院団体協議会(四病協)の調査で明らかになった。ほとんどの病院がサイバー攻撃への脅威を実感していることも分かったが、四病協は、「ランサムウェアの感染被害への対応策としてバックアップ退避を行えている病院は十分でない」と指摘している。【松村秀士】
調査は、1月31日から2月28日にかけて四病協の加盟病院5,596施設を対象に実施。1,144病院から回答を得た。
それによると、昨今の報道や関係省庁からの注意喚起を見聞きし、サイバー攻撃への脅威を感じていると答えた病院が89%に上った。
一方、厚生労働省などが脆弱性を指摘したVPN(仮想専用線)製品やソリューションを使用している病院は4割程度で、そのうち、「未対応」や、状況が「分からない」と答えた病院は3割超を占めた。
未対応の理由では、「知らなかった」「予算がなかった」が約半数を占め、ほかにも「外部と接続していない」「クローズドネットワークで運営しているため」といった理由もあった。
■セキュリティ予算、半数弱「十分でない」
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