日本病院会は、精神科医療分野での新興感染症対策の実施に関する要望書を、後藤茂之厚生労働相に宛てて提出した。精神科病院も事業継続計画(BCP)の作成や、インフェクション・コントロール・チーム(ICT、感染制御チーム)の整備を行うことなどを求めている。【松村秀士】
2022年度の診療報酬改定では、現在の感染防止対策加算の名称を「感染対策向上加算」に変更するとともに、2段階から3段階の評価に見直す。具体的には、感染防止対策加算1(入院初日390点)と同加算2(90点)を、感染対策向上加算1(710点)と同加算2(175点)、同加算3(入院初日および入院が90日を超えるごとに1回75点)とする。
名称が変わるこれらの加算の施設基準は、感染制御チームの設置など。例えば、医療機関が同加算3を算定するには、専任の常勤医師・看護師(共に適切な研修の修了者が望ましい)で構成するチームを設置する必要がある。
要望書では、感染制御チームの設置が同加算の施設基準となることに触れ、「すべての精神科病院で取り組むべき」だとしている。
■転院基準の明確化を
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