日本製薬工業協会は23日、会長会見に合わせて医薬品の価値に関するフォーラムを開催。東大公共政策大学院特任教授で国際医薬経済学・アウトカム研究学会(ISPOR)次期会長の鎌江伊三夫氏と、横浜市立大医学群健康社会医学ユニット准教授の五十嵐中氏が、費用対効果評価(HTA)について講演し、日本がG7で初めて価格調整に導入したことには海外から驚きの声が上がったと紹介した一方、両氏としては「導入したことはよかった」とした。ただ、「基本は償還の可否に用いるべき」との考えであることも示した。【ライター 設楽幸雄】
鎌江氏は、「日本の増分費用効果比(ICER)に基づく価格決定は、ICERと価格を便宜的に関係付けているにすぎない」とし、「任意のものであり、公共政策としてよいのか」と、批判的な見方を示した。「ICERと価格の理論的関係とは全く別のもの」だからという。
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