全国の大学病院の2020年10月の医業収支は60億2,500万円、対医業収入比2.1%の黒字となった。9月の0.4%黒字に続き2カ月連続の黒字で、経営状況の改善が進んでいる。全国医学部長病院長会議がまとめた経営状況調査の結果で、138病院(本院82、分院56)のうち136病院が回答した。しかし、20年度の累積赤字は939億円に達しており、新型コロナウイルス感染症の第3波の拡大もあり、今後も予断を許さないとみている。【ライター 設楽幸雄】
大学病院の20年度の経営状況は、新型コロナの影響により医業収入の大幅な落ち込みに見舞われたが、5月に底を打った後、6月には大きな回復を見せ、その後も改善傾向が続いている。
8月調査の時点では、医業収入が医業費用を上回って黒字の結果が出たが、その後の調査でデータの修正が行われた。8月は黒字には至らなかったが、赤字幅は対医業収入比で▲1.4%と収支均衡に近い状態にまで改善した。
(残り687字 / 全1093字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】