日本製薬工業協会は21日、総会を開催し、2021年度薬価改定の改定方式が決着したことを報告した。総会後の記者会見で、白石順一理事長は、「到底納得できない」とした製薬3団体の共同声明に触れて、政策決定者に対して、メーカー側の考え方が十分に認識されないまま終わってしまったとの反省があるとし、それを踏まえ、今後の対応を検討する考えを示した。【ライター 設楽幸雄】
製薬3団体(日本製薬団体連合会、PhRMA、EFPIA)の共同声明は、21年度薬価改定に対し、▽骨太方針から大きく逸脱した決定▽薬価制度の予見性を毀損し到底納得できるものではない▽実勢価格形成の状況や医療機関・薬局・医薬品卸の経営状況、医薬品の研究開発、安定供給、新型コロナウイルス感染症の影響が十分に勘案されたとは言えない▽「国民負担の軽減」と「医療の質の向上」を両立させる観点から著しくバランスを欠く決定-などとした。
白石理事長は、製薬団体としては、関係者への説明を重ねたが、「メーカーとしての考え方が、政策決定者に十分に認識されないまま終わってしまった」との反省があるとした。
(残り701字 / 全1170字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】