厚生労働省は9日、地域医療構想の実現に向け、対象の公立・公的病院に要請している「具体的対応方針」の見直しを含めた工程の設定について、今冬の新型コロナウイルスの感染状況を踏まえながら改めて検討することを関連の作業部会に提案し、おおむね了承された。こうした方針を、14日に開催する上部組織の「医療計画の見直し等に関する検討会」に報告し、そこでの取りまとめに反映させたい考え。【松村秀士】
作業部会は、「地域医療構想に関するワーキンググループ」(WG)。厚労省は、9日の会合で、新型コロナ対応を踏まえた医療提供体制の構築に関する考え方を提案した。
それによると、新型コロナの感染拡大時の短期的な医療需要について、各都道府県の医療計画に基づいて機動的に対応する。
地域医療構想に関しては、病床の必要量の推計などの基本的な枠組みを維持しつつ、実現への取り組みを引き続き着実に進める必要があるとした。
国としては、各地の地域医療構想調整会議での合意を前提に、助言などをする「重点支援区域」を選定し、積極的に支援する。
また、病床機能の再編に伴って生じた職員の雇用や債務承継といった課題に医療機関が対応できるようにするための病床機能再編支援制度について、2021年度以降に消費税財源を充当するための法改正を実施。病床機能の再編を引き続き後押しする。
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