後発医薬品の使用割合を2020年9月までに80%という政府目標は、達成可能な水準まで進展してきた。全国健康保険協会(協会けんぽ)の医科・歯科・調剤を合わせた全体で、4月に79.0%を記録した。この数値は、国全体の使用割合にほぼ近いものとなっている。だが、5月にわずかながら下降し、2月以降は足踏み状態だ。これが続けば、9月時点でわずかに未達となる可能性もある。【ライター 設楽幸雄】
協会けんぽの後発医薬品使用割合は、調剤だけで見ると、19年10月に80%を超えて80.3%となった。その後も、徐々に上げていき、20年4月に81.7%を記録した。
しかし、5月には0.1ポイント下げて81.6%となった。この数値は2月に記録したもので、3月も同率、4月には0.1ポイント上げたが、5月はそれを戻しており、結局、2月から横ばい状態が続いている。
これに対し、厚生労働省がまとめている「最近の調剤医療費の動向」では、20年2月に80%を超えて80.2%となり、3月も0.1ポイント上げて80.3%となっている。厚労省のデータは、まだ3月までだ。
調剤では厚労省データでもすでに80%を超えているが、後発医薬品割合としては、医科の院内調剤や入院のデータ、歯科も含めて、後発品のある全薬剤の使用数量に対する後発品の数量割合を見ることになる。
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