新型コロナ感染症の感染拡大期となった4月診療分の医療費は、社会保険分が前年同月比10.2%減(患者負担除く)、国保分が7.7%減(患者負担込み)と確定した。両者の合計は医療保険医療費の93%程度であり、その大勢を占める。4月診療分の合計は、3兆916億円で、前年同月比8.4%減となった。特に、医科入院外と歯科の減少が大きく、2桁のマイナスとなった。【ライター 設楽幸雄】
4月診療分の医療費は、社会保険診療報酬支払基金による社会保険分が9,460億円で10.2%減、国民健康保険中央会による国民健康保険分(退職者医療と後期高齢者医療を含み国保組合除く)が2兆1,456億円で7.7%減となり、その合計額が3兆916億円で8.4%減となった。
厚生労働省が医療保険医療費として患者負担分を含む社会保険分と国民健康保険分を集計している「最近の医療費の動向」との関係を2019年4月診療分で見ると、支払基金公表の社保分と国保中央会公表の国保分との単純合計は3兆3,766億円で、「最近の医療費の動向」が3兆6,205億円だったのに対し93.3%となっている。このため、社保分と国保分との単純合計は、厚労省の「最近の医療費の動向」に近い数値となる。
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