国内の医療用医薬品市場は2019年(1-12月)、10兆6256億3100万円(薬価ベース)で前年比2.8%増となった。医薬品市場調査のIQVIAがまとめた。伸び率は、ハーボニーの登場で6.2%増となった15年以来、4年ぶりの高さ。しかし、その15年からの伸びは、わずか0.3%にとどまる。製薬企業別では、上位10社のシェアは43%程度、20社では63%程度で推移。20社中の内資と外資の構成比も含め、大きな変化は見られない。【ライター 設楽幸雄】
19年の医薬品市場の伸びは、製品別でトップの抗がん剤キイトルーダ(MSD)が64.3%増の1284億円となるなど抗がん剤全体が17.0%増となったことが大きく影響し、前年比2.8%増という高さとなった。
IQVIAのデータによると、市場の伸びは、慢性C型肝炎のハーボニーが登場した15年には6.2%という近年ではなかった高い伸びを記録したが、その後は16年0.3%、17年△1.0%、18年△1.7%とむしろマイナス成長が続いていた。
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