政府の経済財政諮問会議が28日開かれ、新浪剛史・サントリーホールディングス社長ら民間議員は、各都道府県の地域医療構想を実現させるため、自治体立や公的病院だけでなく民間病院も含め、全国ベースで計約13万床を削減するべきだとの認識を示した。そのために今後3年程度を「集中再編期間」とし、病床の整理・合理化に積極的な民間病院への大胆な財政支援をこの期間に限り行う必要性を訴えた。【松村秀士、兼松昭夫】
民間議員はまた、7対1相当の急性期病床や療養病床からの転換を促す診療報酬上のこれまでの対応の効果を検証しててこ入れを強化したり、介護医療院などの介護施設や在宅医療への転換を促したりする対応も求めた。社会保障など分野ごとの歳出削減策を盛り込んだ改革工程表の年末の見直しに、それらを反映させるべきだとしている。
安倍晋三首相はこの日、「持続可能で安心できる地域医療・介護体制を構築していくには地域医療構想を実現していくことが不可欠だ」と述べ、関係閣僚と連携して着実な実現に取り組むよう加藤勝信厚生労働相に指示した。一方、加藤厚労相は、地域医療構想と医師の働き方改革、偏在解消を合わせた「三位一体改革」の2025年度までの工程表を出した。民間病院の地域での役割を明確にするため、「対応方針」の策定を20年度以降、促進させるとしている。
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