デイサービス経営で収益力を上げるためには、加算を取得した上でプラスアルファの経営改善が必要―。船井総合研究所地域包括ケア支援部チームリーダーでマーケティングコンサルタントの今村大樹氏は、加算の取得なしで利益が出ている事業者であっても、「取得なしのままでいられるのは今だけ」で、今後は医療と同様に、介護においてもプロセスとアウトカムを客観的に評価できていることが求められると言う。【齋藤栄子】
2019年4月から、医療保険の維持期・生活期リハビリテーションについて医療保険からの給付が終了し、介護保険へ移行したため、デイサービス事業者は居宅介護支援事業所のケアマネジャーに加え、病院を営業対象とする取り組みを進めている。国は今後、デイサービスの基本報酬を減らす方向へ向かうと推測され、21年度介護報酬改定へ向けた準備期間となるこれから2年間の経営方針によって、事業者が受ける改定の影響は大きく二極化する可能性があるだろう―。4月に東京都内で行われた「デイサービス収益改善セミナー」で講演した今村氏は、このように述べた。
■加算を取得しているデイサービス事業者は約半数
介護報酬改定の方向性を見極めるためには、医療に3-5年遅れて介護もその流れに乗って動くので、診療報酬改定の動きを知る必要がある。診療報酬ではすでにアウトカム評価を導入済みであり、介護も「成果加算の時代」へ向かうことは確かだ。船井総研では、経営力を評価する基準として、独自の「デイサービス経営力診断」の指標を設けている=表=。
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