日本人の慢性硬膜下血腫の発生頻度は人口10万人対30人程度であることが分かった。これまで10万人対1-2人で高齢男性に多いとされてきたが、それらの概念を大きく覆す結果だ。日本医師会総合政策研究機構が、厚生労働省のNDBデータを分析し、ワーキングペーパーで明らかにした。その発症と抗凝固薬や抗てんかん薬、精神神経用薬、泌尿器科用薬との関連についても調べ、それら薬剤の使用群と非使用群との間で有意差が認められた。【ライター 設楽幸雄】
NDBデータはレセプト情報が基本だが、その病名から慢性硬膜下血腫を見たのではなく、慢性硬膜下血腫に対して実施される手術として、慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭)と慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術の算定回数を集計したとしている。
その重症度を問わず、治療法は手術であること、また、診療行為として特定できる独立した診療行為コードとなっているため、「特異度、感度ともに極めて高いリアル・タイム・データ」だという。
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