国際医療福祉大学大学院の高橋泰教授は、DPC制度の黎明期からデータ収集・分析に取り組み、その後「2次医療圏データベース」で地域医療の“可視化”を進め、地域医療構想の原型をつくるなど、医療分野のデータ活用で新境地を切り開いてきた。近年は「介護情報の構造化」を進めるが、パイオニアの目には、スタートから14年のDPC制度はどのように映るのか。【大戸豊】
■DPCデータの管理の在り方が収入を左右する時代に
高橋教授は、DPC制度に精通したスタッフが適切な対策を考え、その対策が適切に実施されている病院が収入を確保できていると話す。
DPCII群病院で働く職員が、高橋教授の医療経営講座を受講した際、その病院は複雑性指数が低く、翌年はIII群に転落する可能性が高いことが分かった。収入シミュレーションでは、III群に落ちると約2億円の減収が見込まれた。
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