「日本病院団体協議会」(日病協)は先月、2018年度の診療報酬改定に向けた最初の要望書を厚生労働省に提出した。介護報酬との同時改定となる次の診療報酬改定は、同省側が「分水嶺」に位置付ける極めて重要な改定だ。病院団体の活動が本格化する中、今後の議論の旗振り役となる日病協の原澤茂議長(全国公私病院連盟常務理事)に話を聞いた。【聞き手・敦賀陽平】
■同時改定に向け、医療界は一致団結を
―昨今の病院経営を取り巻く状況について、どのようにお考えですか。
日本人の健康寿命の延伸、そして長寿社会に対して、病院の医療が果たしてきた役割は極めて大きいと考えている。病院団体は、日本医師会(日医)と連携を図りながら、地域の医療に貢献してきた。だが、病院経営を取り巻く状況は厳しさを増している。
16年度の改定は、本体は0.49%のプラスだったものの、全体では2期連続のマイナス改定となった。また、特に中規模以上の病院では、消費税の引き上げに伴う控除対象外消費税の影響が、“ジャブ”のように効いている。医療機器の購入などの先行投資を抑えながら、ぎりぎりの経営を続けているのが現状だ。
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