団塊の世代が75歳以上になる2025年を見据え、国は医療・介護業界に思い切った改革を進めつつあります。その結果、数年前には目にも耳にもしなかった新しい言葉や考え方、仕組みが次々と生まれ続けています。新シリーズ「さっくり解説、医療・介護の旬の言葉」では、医療・介護業界の旬な言葉や仕組みを、分かりやすい対話形式で解説します。【ただ正芳】
最近、夫が立ち上がるたびに、ふらつくようになってきたため、やっと介護を意識し始めた60歳代のAさんと、ケアマネジャーとして10年ほどのキャリアを持つ40歳代のBさんが、団地の路地で立ち話をしています。とにかく忙しいBさんですが、子どものころから、何かとお世話になったAさんに呼び止められると、黙って行き過ぎるわけにもいかない様子。一方、Aさんは、最近、新聞で目にした「混合介護」という言葉が気になってしょうがないようです。
■何と何を混ぜ合わせて混合介護?
A:混合介護って、男女のヘルパーがペアになって介護サービスを提供すること? 卓球の混合ダブルスみたいな。
B:…ハズレです。混ぜ合わせるのは介護保険が適用されるサービスと、適用外のサービスです。その2つのサービスを同時に提供することを「混合介護」というのです。
A:分かったような、分からないような。つまり、具体的には?
B:例えば、訪問介護のサービスを提供しながら、サービス提供時間中の空いた時間を使って利用者の家族の食事を作ったり、服の洗濯までしたりする、といったことですね。
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