vol.2　居心地の良い待合室　“らしくない”空間が演出
理事長・院長の想いをスウェーデンハウスがサポート

2023年09月28日 17:00

　全国で多くの医院・クリニックの建築を手掛ける住宅メーカーのスウェーデンハウスの魅力に迫る企画「院長の想いをスウェーデンハウスがサポート」。vol.2は、内科を標榜する神奈川県川崎市麻生区の「キウイファミリークリニック」を訪ねた。

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　「縁の下の力持ちになれれば」。宮田大揮院長は、こんな思いを込め、2018年にキウイファミリークリニックを開業した。

　クリニックの名に冠した「キウイ」。果実のキウイフルーツとニュージーランドの国鳥キウイバードがその名の由来だ。「フルーツのキウイは、雄の幹と雌の幹があり、それぞれが支え合い、初めて実ができます。キウイバードには『自己犠牲により他者を守る鳥』として神が讃えたという伝説もあります」と力強く語る。

　地域住民の健康を“支え”“守る” キウイファミリークリニック。「いい意味でクリニックらしくないと、患者さんからよく言われます」と笑顔を見せる。

　宮田院長はキウイファミリークリニックを開業する前に、神奈川県内の別のエリアでクリニックを営んでいた。そこでは満足度向上のため、主に患者を対象とした無作為のアンケート調査を定期的に実施していたが、その中に、待合室での居づらさを指摘する意見があったという。「小児科と内科を標榜していたため、大人の方も診ていましたが、あまりに小児科らしいデザインのクリニックだったため、できれば待合室は別に設けてほしいという患者さんからの声がありました。こうした貴重な声を、キウイファミリークリニックに反映しました」と宮田先生は振り返る。

　建物外観は、2階の外壁と屋根がブラウン系でまとめられ、白い外壁の1階と一体感のある落ち着いたたたずまいを見せる。そして、スウェーデンハウスの特徴である木製サッシ3層窓ガラスが、より建物の存在感を表す。

　院内に入ると、まず感じるのは待合室が明るいことだ。そして天井が高い。勾配天井に配された天窓から光を採り入れており、居心地の良い空間が診察に訪れた患者をほっとさせる。

　「小児科らしさ。内科らしさ。どちらも生かせるデザインで、木のぬくもりが伝わるアットホームな建物」という宮田院長が開業計画時に抱いていたイメージを、スウェーデンハウスが具体化した。

　医院・クリニック建築を手掛ける住宅メーカーは数多いが、その中でスウェーデンハウスを選んだ理由を、宮田院長はこう語る。「実は他の住宅メーカーさんにも相談しましたが、クリニックならではの定型の作り方があるのでしょうか。私のイメージを具体化するのは難しいと断られてしまいました。

　スウェーデンハウスは、それにこだわらず勾配天井や天窓などを提案してくれて、私がイメージしていた待合室の実現に力を貸してくれました」と嬉しそうに話す。

　「以前開業していたクリニックのアンケートでは、待合室の狭さを指摘する患者さんが目立ちました。新たに建築するクリニックでは、患者さんから、こうした不満を抱かれないように、待合室の空間は特にこだわりました」。建築の知識のない宮田院長自身が、患者を診断するイメージをより具体化するため、自ら設計図を描くほどの強い思いも。

　待合室以外にも「いい意味でクリニックらしくない」空間や工夫が、キウイファミリークリニックにはあちこちにある。ベッドが並ぶ処置室にも勾配天井や天窓を配置し、広々とした空間を確保。宮田院長は「クリニックや病院は怖い所と思う子どもも多く、空間が閉鎖的でないというだけで安心することがあります」と子ども目線の配慮を欠かせない。

　診察室には背もたれが自動で調整でき、ベッドにもなる椅子を設置しており、ここにも宮田院長の細やかな気遣いがある。

　「診察時に患者さんの背中に聴診器を当てますが、ご高齢の場合、背中を見せるために動くのが大変な方もいます。自動で椅子を回転させることで、患者さんの負担を減らすことができます」という。
　
　「ただ…」と話を続ける宮田院長。「型にはまった設計を提案するハウスメーカーだったら、こうした椅子を設置することも難しかったかもしれない。配線の問題があるので…など、理由を挙げて断られていたかもしれません。スウェーデンハウスは設計の段階から、設備やインテリアの担当者も加わってくれた。それぞれの担当者が連携して対応してくれたので、ほぼイメージ通りに仕上がりました」と満足した表情を浮かべる。

　子どもも大人も、それぞれ安心して診察できる環境が整備されているキウイファミリークリニック。コロナ禍を経て小児科を休診し、いまは内科だけの対応となっているが、宮田院長は次のステップを見据える。「もともとの専門領域である運動生理や呼吸生理と、子どもの成長期とのかかわりをとらえて、ジュニアアスリートのサポートをしていきたい。子どもたちの夢を支え、未来のスポーツ界に貢献できれば」と力強い。

■スウェーデンハウスの医院・医院併用住宅の建築実例はこちら
https://www.swedenhouse.co.jp/voice/?house_type_id%5B0%5D=1