「かかりつけ医」以外を受診した外来患者に新たな定額負担を求める仕組みの導入が政府内で再浮上した。13日に開かれた財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会で、財務省が「かかりつけ医」の制度化とセットで提案した。定額負担の制度化は2015年から16年にかけて政府内で議論したが、「かかりつけ医」の定義が曖昧なことなどを理由に見送られた。財務省が今回再び俎上に載せた背景には、高齢化が本格化する中、医療の効率化を進めて医療費を抑える狙いがある。【兼松昭夫】
財務省案は、▽休日・夜間診療に対応できる▽在宅医療を推進する-など一定の機能を整備した医療機関を「かかりつけ医」として認定し、利用を希望する患者が登録するイメージ。未登録の医療機関を受診する患者に定額負担を求める仕組みの導入の検討もセットで求めた。
「かかりつけ医」以外を受診した患者に定額負担を求める仕組みの導入は、骨太方針2015に盛り込まれ、社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の医療保険部会が16年に導入の是非を議論した。
しかし、「かかりつけ医」が何を指すのか、明確な定義はなく、それを曖昧にしたまま患者に負担だけを求めることへの慎重論が相次いだ。定額負担の導入は結局、見送られた。
財務省が今回、
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