医師キャリアにはインターバル必要
「実りある60代を過ごすために」
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キャリアブレインのキャリアコンサルタント・石井美和さんは、医師など医療職の転職支援に10年以上携わっている。石井さんは、「医師のセカンドキャリアの転職は65歳でも、もはや若い方に入ります。これまで、勤務医などでがむしゃらに働き続けてきた50代や60代での転職は、この後も70歳から80歳までも医師として働く意欲を持っている中で、インターバル的な位置付けになるのだと思います」と話す。
【医師プロフィール】
年齢:59歳(当時)
性別:男性
私立大卒で消化器内科専門
【相談時の状況や希望転職先】
出身大医局に長く所属し、ある市立病院の副院長を務めていた。60歳の定年を迎えるに当たり継続雇用も可能だったが、院長の補佐役として、病院経営にかかわることに疲れたのが転職を考えるきっかけとなった。子どもたちも独立したので、医局を離れて心機一転、趣味の釣りでよく訪れていたある有名なリゾート地にある療養型の病院で単身赴任での勤務を希望していた。
【転職先】
療養型の病院で年収1750万円程度。土日祝休みあり。月4回の当直(当直手当は年収に含まず)。赴任費用(引っ越し手当)あり、借り上げの宿舎あり。
【転職先の決め手】
趣味の釣りで、なじみのあった港の近くから通勤できることや、土日祝が休みであること。当直手当を含めれば、年収1800万円超となること。
【コンサルタントの石井さん談】
この医師から転職の相談を受けた時の印象は、現状にかなり疲れたご様子でした。これまで出身大学の医局に所属し、さらには市立病院の副院長となり、病院経営に心をすり減らしていたのかもしれません。
希望の勤務地の療養型の病院20件くらいに問い合わせて、3―4件を候補として挙げました。私たちキャリアコンサルタントは、面接に同行させていただくのですが、面接当日までに医療機関や施設側が提示する待遇と、医師の細かな要望などをすり合わせていますので、通常、1回か2回の面接で済むものです。その時も1回の面接で、すんなりと就任が決まりました。転職先の決定には、奥様のご理解もありました。
実は、今は地元に戻って、ご自身のペースで地域に根差した医療を提供されていると聞いています。その医師にとって、療養型の病院で過ごされた4年間は、医師を長く続ける中での、いいインターバルになったのかもしれません。60代の転職が「最後の転職ではない」というのは、医師ならではですね。
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■医師としての集大成に向けたセカンドキャリア転職
キャリアブレインの川邉奈美恵さんは、医師のセカンドキャリア転職について、「医師が医師としての職業を全うし、抱き続けてきた理念を実現する集大成の意味があるかもしれない」と語る。
【医師プロフィール】
年齢:65歳(当時)
性別:男性
国立大卒、感染症や免疫学が専門の研究職
【相談時の状況や希望転職先】
医師免許を取得した後、ウイルス・免疫領域の研究一筋に没頭してきた。国立大の教授まで務め、定年退官後、ある研究所に所長として招かれ、研究を続ける傍ら、医療系大学の看護科や介護系学科などで非常勤講師として教鞭を執っていたが、ライフワークの研究の資金を確保するためのアルバイトを探していた。
【転職先】
常勤医師複数体制の特別養護老人ホーム併設の介護老人保健施設(老健)
【コンサルタントの川邉さん談】
長く研究畑にいて、臨床現場から離れていたので、施設の転職先を紹介するのは少し不安でしたが、非常に勉強家で、転職先を探す中で臨床の勘を取り戻すために、一生懸命に最新の医療情報などをキャッチアップされました。面談させていただいた時に、臨床に関する専門書を抱えていらっしゃったことを覚えています。
その医師に対する、紹介した施設側からの評判もすこぶるいいものでした。老健なので常勤医師が一人以上いなくてはならなかったのですが、入所者が300人近い規模の施設で、医師が複数いたことも、無理なく現場に慣れることができた要因かもしれません。
臨床を離れていたとはいえ、ウイルス・免疫領域では、第一線の研究者だったので、知識や技能でまったく問題はありませんでした。何より、薬学、薬剤の知識は豊富だったので、その点も、臨床で遺憾なく発揮できたのだと思います。
このアルバイトを紹介させていただいてから数年後、医療系大学の非常勤講師も
退職され、再び、違うアルバイト先の紹介の依頼をされました。その時にはすでに、内科領域の知識をブラッシュアップされていたことから、今度は、内科外来のアルバイトに就かれました。
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