水たばこによるCO中毒への注意呼び掛け
東京都、使用者の周りの人にも危険性
東京都はこのほど、水たばこの安全性に関する試験結果を発表した。水たばこは高濃度の一酸化炭素(CO)を発生させることから、使用者本人だけでなく、周りの人のCO中毒を引き起こす可能性があると注意を呼び掛けている。【斯波祐介】
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水たばこは炭で燃焼させたたばこ葉の煙を水に通してから吸引する喫煙具で、都内でも多くのカフェ、バー、飲食店などで提供されているが、店舗数の増加に伴いCO中毒事故も増加傾向にあるという。
屋内試験ではCO濃度は喫煙開始40分程度で300ppm(パーツ・パー・ミリオン)に上昇。これは1-2時間で頭痛や吐き気を起こす濃度で、使用者本人だけでなく、周りにいる人も危険性があるという。また、ホースから直接採取した試験での煙の数値は1万ppm以上で、休みなく吸い続けると数分で死亡する可能性がある濃度だった。
都内在住の20歳以上の水たばこ使用経験者622人と非使用者378人の計1,000人へのアンケートでは、水たばこによるCO中毒の危険性を「知らない」との回答が68.8%を占めた。経験者の使用したことがある場所は「水たばこ専門店」が58.0%で、非使用者が使用者と同席した場所は「飲食店等の店舗」で58.7%となっている。
都ではCO中毒の防止策として、体調に異変を感じたらすぐ使用を中止するほか、周りの人も注意が必要だとして換気を呼び掛けた。また、燃焼した炭を使用するため、やけどへの注意も必要としている。
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