コロナ禍で使い捨てタイプの医療用吸引器の需要増
医療機器メーカー三幸製作所が新商品投入
一方、新商品はかまぼこのような楕円筒だ。取り出しやすさ重視のため、開口部も広く、その分、漏れや耐久性のリスクも高まったのだ。
従来にはない形状で使い勝手を目指す一方、「従来品と同じ品質に保つため、どのように機械を設計すればよいのか、最も苦労した」と秋本さんは振り返る。
技術部は約6万回にわたり繰り返し圧力をかける耐久テストを実施。その他にも開閉ドアのちょうつがいの強度試験など試行錯誤を重ね、ようやく納得できる製品が完成した。
2月25日に「壁掛吸引器DS-1000」(税別38,000円)、「SHIN-EIディスポ吸引システム(50枚入/箱)」(税別30,000円)の新商品をリリースする。
※詳細な価格等は発売元の新鋭工業株式会社(https://www.shinei.me/)までお問い合わせください。
■使い捨て吸引バッグにも4重の安全設計
使い捨てのプラスチック製吸引バッグにも感染リスクを低減するための4重(凝固剤、疎水性フィルター、逆止弁、キャップ)の工夫を施した。
廃液が入ると吸引バッグに内蔵した凝固剤と反応し、ゲル状に変化。満タンになると疎水性フィルターで吸引を停止して交換となる。また、頭部にある吸引バッグのスパウト(吐水口)には逆流を防ぐ逆止弁を装着し、さらにキャップで閉じるという4重の機能を取り入れ、転倒・落下の際の液漏れ防止策を念入りに施した。
また、SAKURA、WAKABA、LEMONと3色を展開し、「彩り豊かなディスポバッグが医療の現場に明るさを届けられれば」と技術部の秋本さんは言う。
■吸引配管設備のない病棟や介護施設、在宅用に 電動式吸引器でもディスポが登場
「ディスポタイプの需要は病院のみならず、在宅医療や介護施設でも高まっている」と技術部の斉藤隆寿さんは言う。
同社は配管設備の要らない持ち運べる電動式吸引器にもディスポタイプを投入した。
コストを抑えるため、従来品と共通する部品を多く採用するなど工夫を重ね、壁掛式と電動式、2つのディスポタイプの新商品開発を両立させた。「2種類のディスポを同時リリースするのは業界でも珍しい」と斉藤さんは胸を張る。
発売元: 新鋭工業株式会社
https://www.shinei.me/
新鋭工業株式会社 全国支店情報
https://www.shinei.me/network.html
株式会社 三幸製作所
http://www.sanko-med.com/
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