2020年度診療報酬改定は、病院の機能分化を一層推し進めるでしょう。しかし、その流れは「入院以外」にも広がります。紹介状なしに受診した外来患者から定額負担を徴収する義務のある病院は広がり、「かかりつけ」と「専門」の役割分担もより明確になるでしょう。
病院の関係者は、特に入院医療に注目すると思いますが、入院と入院以外の医療は「相互補完」の関係にあります。外来や在宅などの変更も押さえておくことは、地域のニーズに合わせて業務を広げていく上でのヒントになるはずです。【大戸豊】
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■機能強化加算、院内掲示の内容を書面で用意
専門医療機関への受診の要否の判断等を含め、初診時の診療機能を評価する「機能強化加算」の要件が変更されました(点数は80点で変わらず)。
前回改定で新設された同加算は、院内に「地域におけるかかりつけ医機能として、健康診断の結果等の健康管理に係る相談、保健・福祉サービスに関する相談及び夜間・休日の問い合わせへの対応を行っている医療機関である旨を掲示する」ことが求められています。
今回これに加え、▽必要に応じて、専門医、専門医療機関に紹介すること▽医療機能情報提供制度(医療情報ネット)を利用し、かかりつけ医機能を有する医療機関が検索できること―も追加して掲示する必要があります。この掲示の内容は書面にして患者が持ち帰れるようにし、見やすい場所に置く必要があります。掲示内容は患者が求めれば、書面で渡さなければなりません。
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