健康サポート薬局、関心ありが8割
薬剤師・キャリア考(5)
今年4月、薬局自らが目指すべき姿として法令で定められた「健康サポート薬局」に関心を持っている薬局は8割を超えることが、CBnewsのアンケート調査で分かった。また、8割近い薬局関係者が「健康サポート薬局」になるための研修の受講に前向きであることも明らかになった。
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「健康サポート薬局」となる場合には、一定の研修を修了し、さらに薬局で薬剤師として5年以上の実務を経験した薬剤師が常駐しなければならない。
CBnewsでは、今月7日から15日にかけて、調剤薬局や病院、ドラッグストアなどの薬剤師や経営者、管理職らを対象に、かかりつけ薬剤師に関するアンケート調査を実施。58人から有効回答を得た。
「健康サポート薬局」の制度に関心があるかどうかを尋ねた質問では、「ある」と答えた人が81.0%に達した = グラフ1、クリックで拡大 = 。
また、「健康サポート薬局」を目指すために、薬剤師自身が必要な研修を受講したり、自局の薬剤師に研修を受けさせたりすることをどう思うかとの問いに対しては、前向きな返答をした関係者は77.6%いた = グラフ2、クリックで拡大 = 。
■「研修でスキルアップなど目指す」との声も
研修に関する問いで前向きな返答をした人にその理由を尋ねたところ、「薬剤師として、薬局として当然の職務だと思います」(40歳代男性)、「広く知識を持つことは薬剤師として必要」(50歳代女性)、「薬剤師も薬の知識だけでなく、患者さんの健康について、トータルサポートできるよう、様々な知識を習得すべき」(同)など、薬局や薬剤師の社会的責務として取り組むべきとする回答が目立った。
また、「現在、病院勤務薬剤師です。定年退職が迫っていて、第二の人生としてその方面での仕事も考えているため」(50歳代男性)や「差別化及び薬剤師能力の向上につながる」(同)など、自身のキャリアやスキルアップのために制度を積極活用しようとする考えも見受けられた。さらに、「将来的に、調剤報酬につながると思われるため」(同)という声も寄せられた。
■制度そのものに疑問を投げ掛ける声も
一方、研修に関する問いに否定的な姿勢を示した人にその理由を尋ねたところ、「世間のニーズに合っていないように感じる」(40歳代女性)、「消費者が薬局にそのような役割を期待していないと考える」(40歳代男性)など、制度そのものに疑問を感じるとする声が上がった。また、「1人薬剤師の店舗では、薬剤師の健康が犠牲になるから」(同)といったように、薬局業務に取り組みながらでは、研修を受ける時間的な余裕がないとする意見も出た。
※調剤薬局が「健康サポート薬局」を目指すかどうかによって、薬剤師の職場環境は大きく変わります。そこを読み間違えないためにも、新たな職場への転職を目指される方は、ぜひキャリアブレインにお問い合わせください。ご希望に沿ったお仕事を紹介いたします。
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