成功する薬局とは?気鋭の経営者が指南
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―今回の調剤報酬改定をどう受け止めていますか?
昨年、調剤薬局チェーンによる薬歴の未記載問題が発生しました。その後、塩崎恭久厚生労働相自身が「病院の前の景色を変える」と発言し、門前薬局に対する評価の在り方を見直す方針を示した。今回の改定で、調剤報酬の評価を「対物」から「対人」にシフトしたことで、その視点が明確になったと思います。
ただ、こうした方向性は急に決まったわけではありません。10年前には、大学の薬剤師養成課程が6年制へ移行し、より質の高い臨床能力を持った薬剤師が求められるようになった。その後、厚労省が2010年に出した医政局長通知で、事前に作成されたプロトコル(手順書)に基づき、薬剤師が薬物治療や管理業務を行えるようになり、14年夏の薬剤師法の改正で服薬指導が法律に明記されました。
さらに、政府の規制改革会議では昨年3月、医薬分業に関する規制の見直しに向けた検討も始まり、厚労省が同年秋に発表した「薬局ビジョン」で、「立地から機能へ」「対物から対人へ」といった新たな方向性が打ち出されました。
最近の地域包括ケアシステムをめぐる行政の動きを見ていれば、「門前薬局」から「かかりつけ薬局」、「対物」から「対人」という流れはむしろ必然だったのです。薬局経営者の方々は、こうした国のトレンドをしっかりとつかんでおく必要があります。その上で、過去の成功体験から離れる覚悟を持つことです。
■生データで新しい視点・考え方示す
―激動の時代を生き残るため、薬局経営者は何をすべきなのでしょうか。
国の方針にただ文句を言うのではなく、とりあえず動くことが重要です。今回の改定であれば、「調剤基本料1」と「基準調剤加算」をとにかく届け出る。後発医薬品の数量割合で75%以上を満たし、22点の加算を取る。特に中小の薬局は是が非でもやることです。かかりつけ薬剤師のハードルは高いですが、決して不可能ではありません。
医薬分業率が7割に達した今こそ、薬剤師は原点に戻るべきだと思います。目の前の患者の役に立ちたいと考えたからこそ、皆さん、薬剤師を目指したはずです。ただ処方せんを受け取って、お金をもらうためになった方はいないでしょう。黎明期から医薬分業を支えてきた薬局経営者たちと同じ熱意があれば、何だってできます。そう思って、かかりつけ薬剤師にぶつかってほしいんです。
改定から4カ月が経ちました。6、7月の調剤報酬の振込額を見て、その落ち込み具合にがく然としている方も多いと思います。今回のセミナーでは、普段なかなかお見せしない当社の生データを交えながら、今後の薬局経営に必要な“新しい視点と考え方”についてお話します。
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