症例豊富、精神科医の幅広いキャリアに対応
熊本・菊陽病院が医師募集
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社会医療法人芳和会が運営する菊陽病院(315床)は、熊本県中部の菊陽町にある精神科の専門病院。現在、精神科救急病棟(スーパー救急病棟、44床)を持つ県内で数少ない病院の一つだ。長期入院の患者の社会復帰にも力を入れ、地域医療にも熱心に取り組んでいる。
菊陽病院は、生活支援センターや訪問看護ステーション、グループホームなどを併設し、急性期から療養、地域への社会復帰まで、精神科領域に特化した幅広い事業を展開。芳和会は公益性の高い精神科救急医療を担う法人として、社会医療法人の認定も受けている。
「当院は、単独であらゆる症例がそろうことが最大の特徴です。その方のキャリアに合った働く場を提供しています」。和田冬樹院長はこうPRする。
同病院では、6年前の病院建て替えに伴い、スーパー救急病棟も新設。同病棟は、▽常勤の精神保健指定医5人以上▽看護配置10対1以上▽半数以上が個室―などの厳しい基準があるため、県内で届け出ているのは3病院にとどまる。現在、年間約750人の新入院患者を受け入れ、4月の熊本地震でも、被災した精神科病院の支援の一翼を担った。
急性期の病棟では、うつ病などのストレスケアに加え、アルコールやギャンブルなどの依存症(アディクション・嗜癖)の患者も抱えている。「1病棟すべてがアディクションで、ギャンブルにも対応しているのは九州でも数少ない」(和田院長)という。
さらに、長期入院の患者の社会復帰にも積極的だ。2年前には、入院期間が5年を超える退院患者を一定数減らした場合、診療報酬に上乗せできる加算も届け出ている。
■新専門医制度で「基幹型病院」目指す
現在、菊陽病院では常勤10人、非常勤6人のドクターを抱え、初期研修は年間10人、後期研修は年間2人の研修医を受け入れている。全日本民主医療機関連合会に加盟しているため、九州の他の県や沖縄の初期研修医の教育の一端も担う。
日本専門医機構は、新専門医制度の開始時期を1年先送りする方針を示している。同病院では、2017年春は現行の研修プログラムで対応。翌年度にスタートする予定の新制度では、研修の中核となる「基幹型病院」として専門医の養成を行えるよう準備を進めている。
和田院長は「当院では、地域医療と精神科救急がセットになっています。研修医は、ドクターと他の専門職との垣根も低いため、さまざまな職種とのかかわりの中で臨床能力を高めていける。急性期のアディクション関連をやりたい方はもちろん、地域医療と向き合いたい方も大歓迎です」と話している。
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