日本の医療最適化を支える組織的能力
IMSジャパン、実績とグローバルの知見で
前例のない超少子・高齢化が進む日本。2025年には団塊世代が後期高齢者となる。社会保障費の増大と労働力人口の減少という相反する環境において、日本の医療提供体制や社会保障制度は危機的状況だと言われている。
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国民の健康寿命延伸、医療最適化を図る上で一つの鍵と考えられているのが、ビッグデータの分析・活用だ。医療・医薬の現場では、健診データ、診療録、レセプトデータなど、毎日多くの情報が生成され蓄積されている。このような実臨床下のデータは近年、「Real World Data(リアル・ワールド・データ)」と呼ばれ、特にその活用方法が注目されている。
そのようなリアル・ワールド・データを活用・分析できる専門集団が、アイ・エム・エス・ジャパン(IMSジャパン)だ。
IMSジャパンは、医薬品市場情報の分析・提供を中心に、国内で半世紀以上にわたってヘルスケアのビジネスを支援し、その中でビッグデータ活用のためのノウハウを積み重ねてきた。さらにグループの「IMS health」(本社・米国)は、世界100か国以上に拠点を持ち、コンサルタント、技術者、研究者が、医療・医薬情報の分析・利用技術の開発を進めている。医療データに関する最先端の知見がグローバルレベルで集まる企業だ。
■診療業務・薬局業務の「安心・迅速」を支援
IMSジャパンは、安心・迅速な医療活動を、医療従事者向けに情報提供で支援している。医師・薬剤師向け医薬品安全性情報サービス「 安心処方infobox 」は、パソコンだけでなく専用アプリを使ってタブレットPC、スマートフォンからも無料で利用でき、臨床現場の医師や薬剤師約4万人が活用している。
「安心処方infobox」は、ジェネリック医薬品やワクチン等の薬価未収載品を含む医療用医薬品、OTC薬の添付文書情報(日次更新)を網羅したデータベースを基に、「副作用名」「薬剤名」「身体の部位別」などから副作用名と複数薬剤との関連性を検索できる。さらに、同一薬効内に医薬品を副作用の有無で絞り込むことも可能であり、複数薬剤の併用禁忌(増強・減弱)等の相互作用についても瞬時に検索が可能だ。
多忙な診療業務や薬局業務の中でも、PCや携帯端末ですぐに添付文書やインタビューフォームなどを確認できることから、さらに安心・安全な処方につなげられる。また、薬剤の副作用について患者に説明する際にも使えることから、コミュニケーションツールとして活用する医療者も多い。
このような機能が評価され、福井大学医学部附属病院では、電子カルテに接続した副作用自動監視システムと「安心処方infobox」を連携させ、日々の処方鑑査に活用するなど、使用実績も豊富だ。
「安心処方infobox」の検索画面
■データの種類、および活用の幅のさらなる拡大
情報ソースを拡大することで、要因分析や仮説の精度は格段に高くなる。例えば、医薬品市場への影響要因は、IMSジャパンの「調剤レセプトデータ」による分析で、さらに深い疾病構造や治療実態を理解することができる。現在、高度なセキュリティ環境と匿名化技術で構築された調剤レセプトデータは、医療経済、疫学研究などアカデミアによる研究にも積極活用されている。つまり、医療の最適化に向けた付加価値を持つ情報として還元されているのだ。
さまざまなヘルスケアのデータ分析、およびインサイト抽出は、IMSの組織的能力で支援するだけでなく、IMSの情報資産が有効活用されることも企業としての存在意義だと考えている。
調剤レセプトデータを含むIMSデータを活用した学会・論文発表例
■専門家によるグローバルヘルスケアの最新インサイトを提供
IMS healthでは、米国、中国、インドに情報研究機関「IMS Institute for Healthcare Informatics」を設置し、ヘルスケアにおける重要課題を分析研究している。分析内容はホームページから無料で入手でき、世界の行政、保険者、アカデミアなどが意思決定や患者ケアの改善に活用している。
今年は既に「2014年米国医薬品市場レビュー」「欧州諸国の医療制度におけるジェネリック薬の役割」を公開しているが、2014年のトピックの一例としてC型肝炎の革新的な新薬といわれる「ソバルティ」の上市による市場へのインパクトやC型肝炎の治療患者急増による治療におけるインパクトなどを報告している。
このような研究レポートから、海外の新薬開発状況やジェネリック薬の浸透、治療オプションの変遷などの最新トレンドを知ることで、日本の医療の近未来を垣間見ることができるはずだ。
■本件に関するお問合せ
アイ・エム・エス・ジャパン株式会社 広報部
ims-jcoms@jp.imshealth.com
医療介護経営CBnewsマネジメント
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