WorkVision、勤務管理のDX化で看護現場に貢献
シフト表×「様式9」作成 “脱エクセル”で超時短
384時間-。これはWorkVisionの調査で判明した、ある病院の1病棟における看護師の勤務表や「様式9」の作成に費やした年間の時間だ。「勤務管理にこれだけの時間が割かれている状況を知り、驚いた。現場での事務作業を軽減し、患者へのホスピタリティー向上に貢献したい」(医療情報ソリューション事業部医療情報ソリューション営業部部長・宮永康之氏)との思いを込めて開発・製品化した「ARTERIA AXIA 看護勤務管理システム」が、医療現場でいよいよ本格始動する。
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看護勤務管理システムはWorkVisionが展開する「ARTERIA AXIA」シリーズの第3弾だ。2022年10月に投入したオンプレ版を採用した病院が近く運用を開始。3月下旬にはクラウド版をラインアップに加え、今後、病院への提案を加速する。
大きな特徴の1つは、勤務表を作成すれば看護職員の配置状況を示す「様式9」の作成も自動で完了してしまうことだ。応援勤務や遅刻・早退等、予定から変わった勤務実績時間について、新しい勤務記号を作らず対象日のみ様式9に表示する勤務時間の変更が可能となり、勤務表と様式9を同時に作成できるという強みがある。勤務管理での“脱エクセル化”とも言えよう。
看護師の勤務表作成で表計算ソフト「エクセル」を使うケースが多い。一方、様式9を作成する場合、他の病棟への応援や会議、申し送りなど看護以外の時間を“抜く”作業が発生する。現場では、この作業に多くの時間が割かれている。WorkVisionの調査によると、ある病院の1病棟での様式9の作成時間は年間で192時間。さらに様式9作成のベースとなる勤務表作成にも同等の時間が費やされている。看護師経験のある同事業部医療情報ソリューション企画部パッケージ推進グループの新屋美樹氏は「勤務表をエクセルで作成する前も、看護職員の日々の業務量や、それぞれの相性などを考慮しながら、A3用紙を机に広げ、鉛筆と消しゴムを手に、元の表を作成し、エクセル表に打ち込んでいた看護師長の姿を思い出す」と明かす。その表を元に日勤、夜勤各数の集計・チェックなどにかかる時間が年間で192時間もあるというのだ。
勤務表や様式9に費やす384時間を、「ARTERIA AXIA 看護勤務管理システム導入で半分に短縮できる」と執行役員医療情報ソリューション事業部長・清水孝氏は強調。時間短縮に伴い、これまで支払っていた残業代なども半分に圧縮できるという。
様式9の元となる勤務表もエクセルで作成する必要はなく、システム上で入力すれば、簡単にシフト表が作れる。他にも、人員配置や勤務の状況を一目で確認できるダッシュボード機能や勤務者の出勤予定状況を時間軸で把握できる勤務者一覧機能などを設けているのも特徴だ。宮永氏は「即効性のあるシンプルな機能を提供できるシステムを考えた」と語る。
また、フルブラウザ型のシステムという特徴も見逃せない。「ソフトのインストール形式だと、例えばパソコンが壊れたりすると再度インストールや調整が必要になり、通常業務が滞ることもある。この点も重視し、webブラウザで利用できるようにした」。システム開発を手掛けた同推進グループ主任・稲木俊介氏は説明する。
WorkVisionは来年度から同システムの提案を強化。初年度は40施設、その後年間100-150施設での導入を目指す。宮永氏は「DXの力で、医療現場の負荷を少しでも軽減し、看護業務に専念できるような環境整備に寄与していきたい」と強調する。
株式会社WorkVision
医療情報ソリューション事業部 担当:新屋(シンヤ)
TEL:03-4233-0977
e-mail:ARTERIA_nurse_support@cvf-tsos.co.jp
https://workvision.net/solution/medical/arteria_nurse/
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