薬局・DSのM&A件数、3Qは10年で2番目の低さ
目立つ大手からの買収、エリア深耕が活発に
2021年第3四半期(7−9月)の調剤薬局・ドラッグストア業界のM&A発表件数が、ここ10年で過去2番目に低い水準であったことが、M&A仲介のストライク(東京都中央区)の調査で分かった。件数は3件と、前年同期に比べ半減する中、大手ドラッグストアの地方の調剤薬局やドラッグストアチェーンを買収する動きが目立った。
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ウエルシアホールディングスは7月16日、中国・四国地方でドラッグストア123店舗を展開するププレひまわり(広島県福山市)の株式50%超を取得し、子会社化することで基本合意したと発表した。取得予定日は12月1日。ププレひまわりは、広島県を中心に岡山、島根、鳥取、兵庫、愛媛、香川県に調剤薬局併設店舗を含めて展開している。売上高は516億円。今回、中国・四国での店舗網拡大の一環として同社の子会社化に踏み切った。
クオールホールディングスは7月15日付でケーアイ調剤薬局(鹿児島県姶良市)の全株式を取得し、子会社化した。ケーアイ調剤薬局は1991年に創業し、鹿児島県、宮崎県で調剤薬局8店舗を運営する。
10月に旧マツモトキヨシホールディングスと経営統合した旧ココカラファインは、三重県内でのドミナント(集中出店)戦略の深耕に動いた。7月27日付で調剤薬局のイー・ウェル(津市)、ウェル・サポート(同)、メディカル・サポート(三重県松阪市)の3社の全株式を取得し、子会社化した。3社はそれぞれ調剤薬局1店舗を経営している。
ストライクは、全上場企業に義務付けられた東証適時開示情報のうち、経営権の移転を伴うM&A(グループ内再編は除く)の発表件数を集計した。
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