薬局・DSのM&A、最多はココカラファインの8件
2020年分、ストライク調べ
M&A仲介のストライク(東京都中央区)の調べによると、2020年の調剤薬局・ドラッグストア業界におけるM&A発表件数は、前年比4件減の19件だった。金額が発表されている取引の総額は1,101億円で、この10年間で最高額となった。最も多くM&Aを実施したのはココカラファイン(横浜市)の8件で、前年の2件から大幅に伸ばした。
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データは、全上場企業に義務付けられた東証適時開示情報のうち、経営権の移転を伴うM&A(グループ内再編は除く)について、ストライク(M&A Online)が集計したもの。
取引金額トップは、総合メディカルホールディングスによるMBO(経営陣による買収)。2月5日の発表によると、経営陣の要請を受けて投資会社のポラリス・キャピタル・グループ(東京都千代田区)が総合メディカルHDに対して最大約763億円のTOB(株式公開買い付け)を実施。全株取得による株式の非公開化を目指した。
次いで取引金額が多かったのは、キリン堂ホールディングスが9月10日に発表したMBOによる株式の非公開化。米投資ファンドのベインキャピタルが、キリン堂HDに最大約338億円のTOBを実施するとしたもの。
そのほかの17件は、すべて金額が非公表だった。
企業別に見ると、最も多くM&Aを実施したのは国内ドラッグストア業界7位のココカラファインの8件。次いで業界最大手のウエルシアホールディングスと業界2位のツルハホールディングスの3件。両社とも前年より1件増えた。
ストライク社は「M&Aは件数、金額共に好調を維持しており、新型コロナウイルス感染症の拡大にもかかわらず業績が堅調な調剤薬局・ドラッグストア業界の勢いをそのまま反映したと言えそうだ」としている。
※各グラフの数値は各社の発表時の情報をストライク社が集計したもの
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