千葉大病院「病院経営スペシャリスト」を養成
今月16日まで履修生を募集
千葉大学医学部附属病院(千葉市)は、今年5月から「ちば医経塾・病院経営スペシャリスト養成プログラム」を開講する。病院経営や運営についてのテーマを系統的に学び、持続可能な病院経営を行える人材を養成する。
これに伴い、今月16日まで履修生を募集する。病院経営について学びたい医師、看護師などの医療職、行政職員、病院事務職、ヘルスケア企業職員などが対象。正規プログラムの修了者には、「病院経営スペシャリスト」の称号が付与される。また、科目単位での履修生も募集する。
詳しくは、「ちば医経塾・病院経営スペシャリスト養成プログラム」サイト
【関連記事】
■病院団体トップや病院経営者など、第一線の講師が担当
履修科目は、▽医療経営学講義・演習▽医療制度論・医療政策学▽医療経済学▽統計学▽医療情報学▽医療安全概論▽レギュラトリーサイエンス概論▽健康経営学▽医療機関コミュニケーション論-の9分野。
講義は、日本病院会の堺常雄名誉会長や日本慢性期医療協会の武久洋三会長をはじめ、病院経営のトップや厚生労働省幹部、第一線で活躍する医師、看護師、事務職員などが担当する。大病院に限らず、人口減に直面する地域病院の声も聞けるなど、多彩な内容になっている。
■DPCデータを自ら分析する「ハンズオンセミナー」も
CBnewsマネジメントで人気連載中の井上貴裕氏(千葉大学医学部附属病院 副病院長・病院長企画室長・特任教授)が今回プログラムを組み、自ら講義も行う。
井上氏は「病院経営スペシャリスト養成プログラム」を通じて、バランス良く意思決定ができる医療人を育てたいといい、「第一線の講師と直接話ができるのは貴重。修了者は同窓組織にも登録されるので、ネットワークも広げてほしい」と話す。
プログラムも経営を中心に置きつつ、医療安全や臨床研究のマネジメントなどのカリキュラムも用意した。また、「ハンズオンセミナー」では、具体的なDPCデータの加工や分析方法を伝える。
「日ごろ感じている課題を、データを基に明らかにする方法を学んでほしい。自らデータを扱うと、新しい発想も生まれやすい」(井上氏)
■日本の医療の持続可能性まで考えてほしい
井上氏はさらに、自院が生き残る方法を探りつつも、日本の医療が持続するには何が必要なのかを考えられる人材を育てたいといい、「病院経営者は本来、地域全体を考えたり、政策提言まで担っているはず。広い視点に立って学んでほしい」と語る。
講義は今年5月から2019年2月までの土曜日と日曜日に千葉大学医学部附属病院で行う(1日6時間の講座を月2日ほど予定)。また、インターネットを利用した補講制度も設ける。
正規プログラムの履修費用は、病院職員は48万円、病院職員以外は60万円。また、科目ごとに履修する場合、1時間5000円(6時間の科目の場合3万円)となっている。
※非医療従事者の履修生には、医療のリテラシーを身に付けるために医療・医学概論を提供する。
問い合わせは、千葉大学医学部附属病院 病院長企画室。電話043-226-2755(直通)
医療介護経営CBnewsマネジメント
【関連記事】