看護職員や病院薬剤師の賃金を引き上げるための診療報酬の新たな仕組みを検討している中央社会保険医療協議会の分科会は17日、厚生労働省の取りまとめ案を大筋で了承した。病院や有床診療所が賃上げに対応できるように、入院基本料などへの上乗せ分の設定できめ細かな対応を求める意見を盛り込んだ。【兼松昭夫】
取りまとめ案を了承したのは、中医協の「入院・外来医療等の調査・評価分科会」。正式な制度設計は総会が決定する。
看護職員や病院薬剤師、コメディカルの賃上げでは、2024年度に2.5%、25年度には2.0%のベースアップを行う。
診療報酬での対応分は2.3%と想定されていて、それに必要な財源をできるだけ過不足を抑えながら配分するため、「初再診料等」「訪問診療料」「入院基本料等」の順に上乗せする。
厚労省はこの日の分科会で、診療報酬への上乗せに伴う増収分の全額を看護職員やコメディカルらのベアに使う必要があることを再三強調した。それを担保するため、
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